歌詞
御簾の向こうで 衣擦れが止む
笑みに遅れて 扇を閉じる
彰子の宮の 華やぐ声を
袖に残して 灯りへ戻る
墨を磨る音 夜を細く裂く
書きかけの人が こちらを見てる
光源氏の まばゆい影に
待ち続けた人の 朝が見えない
言えないままで 消さないで
きれいな言葉で 隠さないで
名前を借りた 物語なら
この沈黙まで 連れてゆける
源氏物語 紙を重ねて
誰かの胸の 夜更けに触れる
紫式部日記 祝う声の
余白に落とす 浅い息
朝の支度が 廊下を渡る
硯のふちに 冷えた指先
ここで言えなかった ひとことだけが
知らない誰かの 声になる
言えないままで 消さないで
きれいな言葉で 隠さないで
源氏の頁を 閉じた指に
消せないぬくもりが ひとつ残る
学習
うたでまなび舎のこの曲は、平安時代の作家・紫式部が、言葉にしにくい思いを物語へ託す姿を想像して歌っています。紫式部は、一条天皇の中宮で、藤原道長の娘でもある彰子に仕えました。代表作『源氏物語』は、光源氏など架空の人物を通して、人の恋や心の揺れを描く長編物語です。『紫式部日記』には、彰子の皇子出産を祝う宮廷の様子などが記されています。物語の登場人物と実在の作者は別であり、歌詞の夜の場面や心情も、本人の発言や日記の引用ではありません。
音楽とダンス
ラップの言葉の勢いと、パワーコードのギターを軸にしたパンクラップを目指した曲です。弾くなら、短く刻む部分と音を伸ばす部分を対比させるアレンジも。踊るなら、足で拍を取りながら『消さないで』の言葉で動きを止めるなど、自分なりの強弱を付けて楽しめます。
歌出家の会話
マナブカナデ姉ちゃん、『源氏物語』と『紫式部日記』って、どちらも同じ人が書いたんですか?



そう。光源氏は物語の中の人物で、書いた紫式部は実在した人。そこは分けよう。この歌の『消さないで』は、言えなかった思いを残そうとする声に感じる。



言葉がすぐ出てこなくても、書いて伝える方法があるのね。マナブも、作者名を覚えるだけでなく、どんな思いが描かれているか気になってくれたらうれしい。



あたしなら、言葉を刻むところはギターを短く止めて、『消さないで』で大きく鳴らす。音の伸ばし方だけでも、伝わり方は変えられる。『弾いてみた』も聴いてみたい。



物語と日記、少し区別できました。まずは歌に出てきた場面と、本に書かれたことを見比べてみます。
ご利用・参加について
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最終更新:2026年8月1日










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